私的評価
映画『長いお別れ』を観ました。レンタルビデオでの鑑賞です。
認知症と介護という題材で、重苦しい映画を想像しますが、実際はほんのりと優しく温かくなれる映画でした。淡々と進行する内容ですが、眠くなることもなく観られました。
評価としては★三つとしましたが、限りなく四に近い三つでしょうか。
★★★☆☆
作品概要
監督・脚本は中野量太。原作は中島京子の小説『長いお別れ』。
製作は原尭志、井手陽子。
出演は山崎努、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉ほか。
2019年の日本映画です。日本アカデミー賞ほか多数の映画賞を受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、認知症を患う父親とその家族の姿を描いた中島京子の小説「長いお別れ」を映画化しました。
作品の紹介・あらすじ
解説
直木賞作家・中島京子の実体験に基づく小説を、『湯を沸かすほどの熱い愛』などの中野量太監督が映画化。認知症の影響で徐々に記憶を失っていく父と、彼と向き合う家族を描く。認知症の父を『モリのいる場所』などの山崎努、家族を『彼女がその名を知らない鳥たち』などの蒼井優、『春の雪』などの竹内結子、『ゆずの葉ゆれて』などの松原智恵子が演じるほか、北村有起哉、中村倫也らが共演。
あらすじ
2007年、父・昇平(山崎努)の70歳の誕生日で久々に帰省した長女の麻里(竹内結子)と次女の芙美(蒼井優)は、厳格な父が認知症になったことを知る。2009年、芙美はワゴン車でランチ販売をしていたが、売り上げは伸びなかった。麻里は夏休みを利用し、息子の崇と一緒に実家へ戻ってくる。昇平の認知症は進行していて、「帰る」と言って家を出る頻度が高くなっていた。
シネマトゥデイ
感想・その他
半年くらい前からか、父親や妹に母親の様子がおかしいと聞くようになりました。会いに行ってみると、確かに体の異常(手の痺れ)を訴え、何もしなくなり、同じことばかり言っている母親が、私の前に居ました。整形外科や脳神経内科に通わせたりした結果、やはり認知症(の前段階)が疑わしいとのこと。精密検査を勧められたが、本人は認知症の精密検査だけはなかなか受けようとはしませんでした。然う斯うしていると、手の痺れが無くなっていき、少しは明るさも増し元気も出てきている感じになりました。ただ、短期記憶(ちょっと前のことが覚えられない)に問題があるのは明らかです。嫌がる母親を連れて、脳の検査をしました。すると驚くべきことに、脳の顕著な委縮は認められず、認知症ではないと診断されました。気を良くした母親は、見違えるほど元気になりましたが、聞いたことをすぐに忘れることは治りません。それを、本当に年相応の現象で片付けて良いものかどうか…。
母親がこれ以上に酷くなって、世間一般で言われているような介護になったらと思うと気分が沈んだものです。そんな中で観たのが、この映画でした。この映画では、認知症者と暮らす家族の悲惨な介護という場面は皆無であり、認知症の介護がそんな生易しいものでは無いと思います。しかし、この映画には、認知症者の家族を前向きにさせてくれるメッセージが溢れているんです。
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