私的評価
映画『決算!忠臣蔵』を観ました。レンタルビデオでの鑑賞です。
出演者や映画のコメディタッチな雰囲気で、すぐに『殿、利息でござる!』を思い浮かべましたが、案の定この映画も『殿、利息でござる!』も中村義洋監督の作品でした。あの「忠臣蔵」をコメディタッチの描いた映画ですが、クライマックスの討ち入りの映像はまったくなく、財政的な面から忠臣蔵を考えてみた「忠臣蔵」映画です。
当時の掛け蕎麦一杯が16文という値段。それを現代の金額に置き換えて、討ち入りまでにいくら費用が掛かったのか、それを面白おかしく描いてます。単純に面白い映画です。
★★★☆☆
作品概要
監督・脚本は中村義洋。原案は山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』。
製作は池田史嗣ほか。
出演は堤真一、岡村隆史、濱田岳ほか。
2019年11月公開の日本映画です。
作品の紹介・あらすじ
解説
忠臣蔵で知られる大石内蔵助が記した決算書を基に、討入り計画の実像に迫る山本博文の著作を実写映画化。予算内で討入りを成し遂げようとする家老と勘定方の奮闘を描く。大石を『孤高のメス』などの堤真一、大石を支え続ける勘定方をお笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史が演じる。『殿、利息でござる!』などの中村義洋がメガホンを取った。
あらすじ
1701年、赤穂藩藩主・浅野内匠頭が江戸城・松之廊下で刃傷騒ぎを起こし、浅野家お取り潰しと内匠頭の即日切腹が決まる。筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)はお家再興のために幕府へ働きかけるが、その思いは断たれてしまう。江戸の庶民たちは吉良上野介へのあだ討ちを熱望するが、討入りするにも多額のお金が必要だった。
シネマトゥデイ
感想・その他
原作は山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』という、2012年11月に新潮社から刊行された本です。調べて知ったのですが、この歴史学者でもある山本博文さんは、つい最近の2020年3月29日に亡くなっていました。この時期なので新型コロナかと感がえてしまいますが、ガンで亡くなったそうです。なんだかショックを受けつつも、故人の最新書籍である『「関ケ原」の決算書』を購入してしまいました。「忠臣蔵」と言えば映画『四十七人の刺客』なんかをぱっと思い浮かべるわけですが、どうしてもクライマックスである討ち入り場面が一番の見せ場となる作品ばかり。そんな中で、この作品はお金に着目するという、今までになかった視点で描かれためずらしい作品です。考えてみれば、討ち入りするまでの費用はどう工面していたんだとという疑問はあるわけで、そんなところをシビアに、しかも面白く検証しています。
映画の中では、京から江戸までの旅費が36万円だったかな。映画を観ている中で、そんなに必かなと思ってました。ちょっと検証してみると、450kmの行程として、一日に30Kmほど歩いたとして15日ほど。一日に1万5千円使ったとして、22万5千円。36万円というのは、やっぱりちょっと使い過ぎかな。赤穂の浪士さんたちもそこは人の金、躊躇なく浪費していたようですね。
主演、堤真一の独断場という映画でした。
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